厚生労働省管轄の施設である国立感染症研究所は1947年に設立された国立予防衛生研究所を前身としています。日本の医療面での重要な研究施設として、病原・病因の検索や予防、治療法の研究や講習を行っています。

国立感染症研究所について

感染症のひとつ、エイズとその感染経路について

感染症のひとつであるエイズは、HIVと言う病原体に感染することで発症する症状です。エイズの特徴は、他の感染症のように特定の症状が出るのではなく、HIVによって体の免疫機能が少しずつ低下していくと言う点です。ですから、免疫力がしっかりとある時には何でもないような、軽い風邪のような症状でも、免疫力が低下してしまっているため肺炎などを合併症として発症してしまう、あるいは他の様々な感染症にかかりやすくなってしまう、そしてその症状が重症化してしまうと言うのが、エイズの恐ろしい点です。感染してからしばらくの間は、軽い風邪をひいたときのような、何となく気だるいような症状が続くのも特徴です。その後、長いと数十年にわたって、特別目立った症状もないまま過ごす場合もあり、しかしその間にもウイルスは免疫機能を低下させていきます。そして免疫機能が著しく低下した頃になると、リンパ節が腫れたり、肺炎などを発症しやすくなります。そうなってようやく『エイズにかかっていた』と気がつくケースも少なくありません。エイズは、現時点では完治することができない感染症です。しかし、HIVが体内に侵入してから具体的な症状が出てくるまでには非常に長い期間を要します。ですから、初期の段階で治療薬を飲むことで、進行を遅らせることは可能です。そのためにも、早期発見が非常に大切な感染症と言えます。感染症には必ず、感染経路があります。エイズの場合は粘膜感染が最たる経路で、日本国内においては性交渉時の粘膜接触による感染者が、最も多くなっています。ですから、性交渉時には必ず、最初から最後までコンドームを装着すること、また相手の性器やその分泌液、粘膜を舐める行為は控えることが重要となってきます。その他、血液感染や母子感染も経路のひとつですが、汗、涙、唾液と言った体液に触れただけで感染すると言う可能性はありません。